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気になる病気をチェック!
腎臓について説明をしている医者のイラスト

腎炎について

腎炎は腎臓の中の老廃物を濾し出す役割をしている糸球体という毛細血管の固まりに炎症がおきるために、蛋白尿や血尿がでる腎臓病のひとつです。腎炎には大きく分けて、急性腎炎と慢性腎炎とがあります。急性腎炎は溶連菌などの細菌が上気道などに感染して抗体をつくり、細菌と抗体が結合したものが動脈を通って腎臓に入り、糸球体を障害して起こります。慢性腎炎は、急性腎炎が治りきらずに移行するケースもありますが、多くは原因が不明です。症状はまぶたのむくみ・血尿・尿量の減少や高血圧などですが、自覚する症状はあまりなく、定期健診や尿検査などで発見されます。全国の慢性腎炎の患者数は1300万人にも上り、日本人の8人に1人の割合です。危険因子としては糖尿病・メタボリック症候群・高脂血症・高血圧・加齢・遺伝などがあります。

【腎炎】と透析治療

慢性腎炎など、腎臓の病気のために腎臓の機能が低下し、機能が正常時の30%以下程度に落ちた状態を慢性腎不全といいます。
更には、慢性腎不全が進行して末期腎不全となると、人工透析が必要になります。
2010年、全国の透析治療患者総数は約30万人に及びます。
新たな透析治療を始めた導入患者数は37,532人で、ここ2年連続で微減しています。
以前の透析治療に至る主な病気は慢性肝炎が半数以上を占めていましたが、2010年では糖尿病性腎症(44%)と慢性肝炎(21%)となっています。
ここ2年で新規の導入患者数が減った理由には、健康志向の向上により、糖尿病自体の発症者が減少していることも起因しています。
その為に、透析治療患者総数は今まで常に増え続けてまいりましたが、2017年を境に徐々に減少する事が予測されています。

急性腎炎

急性腎炎の多くは溶連菌の感染によっておこります。
溶連菌に感染すると体内に抗体ができ、同時にできる免疫複合体が腎臓の糸球体に沈着し、障害を起こすことで急性腎炎が発症します。
急性腎炎は喉の痛みを伴う風邪などをひいて、咽頭炎を起こした後に発症するケースが多く診受けられます。
急性腎炎は子供への発症例が多く、その多くは完治していきます。
しかし、大人が発症した場合には、約半数が慢性に移行すると言われています。

慢性腎炎

慢性腎炎とは蛋白尿や血尿が1年以上の長期間に渡り持続する状態をいいます。
慢性腎炎には、IgA腎症・膜性腎症・膜性増殖性糸球体腎炎・急速進行型糸球体腎炎などの様々な腎炎があります。
慢性腎炎の治療する方法は、大きく分けて2通りあります。
一つは、血圧を下げる薬の中で、アンジオテンシン変換酵素阻害剤やアンジオテンシン受容体拮抗剤と呼ばれる系統の薬があり、腎臓を保護し尿蛋白を減らす働きがあります。
もう一つは、ステロイド剤や免疫抑制剤を投与する治療で、糸球体の炎症そのものを抑えて病気を軽くする治療です。

腎盂腎炎

腎盂腎炎の多くは大腸菌が体内に侵入する事でおこり、男性よりも女性に多く発症します。
この病気の感染ルートは通常、外陰部から尿道を経て膀胱まで広がり、さらに尿管を逆行して腎臓へと達します。
感染リスクとしては、糖尿病・前立腺肥大・妊娠中・尿管結石などによって、尿の流れを阻害されることで発症しやすくなります。
腎盂腎炎は突然発症することが多く、悪寒・発熱・感染側の腰部痛・吐き気・嘔吐などが初期の症状ですが、中には頻尿や排尿痛などの膀胱炎の症状も見られます。
一般的には抗生物質治療を6週間ほど続けることで治療は終わり、細菌の根絶を確認します。
また、妊娠中や妊娠治療を行っている患者さんには、身体に害のない抗生物質を選択が必要です。

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