胆のう・胆管がんについて
胆管は肝臓で作られる胆汁を十二指腸まで運ぶ管を言います。肝臓内で木の小枝のように広がっており、肝臓の出口で合流して一本となります。そして、その胆汁を一時的に溜め置く、袋状の臓器を胆のうといいます。【胆のう・胆管がん】はそれぞれの部位にできる癌のことを言います。発生率が低い癌ですが、50歳代から加齢とともに罹患率・死亡率が増加します。胆のう・胆管がんは人間ドックなどの定期健診によって発見されることがあります。通常の健診では胆のうの超音波検査が行われ、まれに無症状の初期胆のうがんが発見されることがあります。しかし、胆管がんは腫瘍としてのかたまりを作らないで、周りの組織にしみ込むように広がるので、その実体を正確に描出し診断することは容易ではありませんでした。近年ではCTやMRIなどの画像診断技術の進歩により、胆管がんはより早期に診断できるようになりました。
【胆のう・胆管がん】それぞれの治療について
胆のうがん
胆のうがんの診断には、超音波検査・血液検査・画像検査があります。
病期は進行度によって、ステージⅠ~Ⅳbに分けられます。
- Ⅰ期:癌が胆のう壁内部に留まっており、リンパ節への転移もない状態。
- Ⅱ期:癌が胆のう壁内部に留まっているが、Ⅰ期より進行している状態。
- Ⅲ期:癌が胆のう壁の外部に露出した状態で、リンパ節や肝臓への転移が考えられます。
- Ⅳ期:胆のう以外の周辺臓器に転移が確認され、転移の進行度で、Ⅳa期とⅣb期に分類。
胆のうがんの治療は外科手術が原則で、早期であれば腹腔鏡を使って、患部を摘出します。
転移がなければ外科手術だけで予後は比較的良好です。
しかし、Ⅱ期以上に進行して、周りの臓器に転移が起こってしまうと、転移した臓器の切除や化学療法・放射線療法を行わなければなりません。
胆管がん
一般的に肝外胆管の上皮から癌が発生した場合を「胆管がん」といいます。
胆管がんの診断には、超音波検査・画像検査などがあります。
病期は進行度によって、ステージⅠ~Ⅳに分けられます。
- Ⅰ期:癌が胆管内部に留まっており、転移もない状態。
- Ⅱ期:癌が胆管外部に広がっていることが疑われるか、リンパ節へ転移している状態。
- Ⅲ期:癌が胆管の周辺臓器に直接浸潤している状態で、Ⅱ期よりも多くリンパ節へ転移。
- Ⅳ期:胆管以外の周辺臓器に転移が確認されたり、Ⅲ期よりも広範囲に湿潤が起きた状態。
胆管がんの治療法には、外科療法・放射線療法・化学療法があります。
胆管に発生した癌は湿潤して、転移の危険性が高いのが特徴です。
術式も癌が発生する場所によっては、それぞれ隣接する臓器を切除しなければなりません。
例えば、肝臓に近いところだと肝臓の一部、下部で膵臓に近いところだと膵臓の一部を切除しなければならず、治療法の決定は至難なものとなります。
胆管がんは再発や転移がいろんな部位に起こる事も考えられるので、いったん発症した場合の予後は予測のつきにくい癌です。
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内容
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- ・胃内視鏡検査
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- ・特定健康診査
- ・胃内視鏡検査
- ・頭部MRI・MRA
- ・胸部CT
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